富山行ってきた


今年のゴールデンウィークは富山へ一泊旅行に行ってきました。大変楽しかったです。長いですが旅行まとめ。

北陸新幹線W7系初乗車

北陸へ行くきっかけの一つが北陸新幹線の開通です。えきねっとで一ヶ月と一週間前から予約を入れておく万全の体制で臨みました。1000円ほどの割引もついてお買い得。

乗車したのは東京駅を朝6時28分に出る「はくたか551号」です。なぜ「かがやき」ではないかというと、目的地が黒部宇奈月温泉駅だから。そこそこ途中停車する「ひかり」タイプの列車ですが、乗り鉄的にはむしろ美味しい選択かもしれません。

toyama01ホームには「かがやき501号」と並ぶ形で「はくたか551号」が入線。初めての乗車です。カッパーゴールドとスカイブルーという謎のカラーリングには今もドキドキしますが、脳みそ空っぽにして見てみれば悪くないような気がするかもしれない。どうだろう?車体の大きさを見て、フル規格の路線が北陸に通ったんだなあと感慨深くなるなど。随分長い時間が経ったものです。

toyama02乗車してシートを見て「薄っ!」と感じたのはE5系の時と同様です。東海道新幹線に比べるとかなりスッキリしたシートですが、座り心地はやや固めながらまずまず。前後間隔が東海道新幹線と同様のスペースでかなりゆったりしています。

発車して最初に耳に飛び込んできたのは「いい日旅立ち」のチャイム。ということはJR西日本の車両ということ、つまりW7系ですね。仕様自体はE7と何も変わらないので、ある意味いいサプライズでした。西日本の車両は3月からの投入なのでド新車ですね。

ま、東海道新幹線N700A&東北新幹線E5系というフラッグシップがいる上での整備新幹線なので、いまさら取り立てて取り上げるほどのことは特にありません。全席にコンセントがついてることと、グランクラスがあることくらいでしょうか。やはり都心から電車一本で北陸に行けるようになった利便性ですよね。それと、輸送力がアップしたこと。旧はくたかはしょっちゅうスシ詰め状態でしたので。今度は金沢方面にも行ってみたいものです。

愛本橋&愛本刎橋

さて、新幹線を降りて富山地方鉄道に揺られて10分少々、日本三奇橋が一つ「相本刎橋」のある愛本に到着です。三奇橋は1年半ぶり、通算5つ目です。一体いくつあるのかと

toyama04しかし残念なことに、日本三奇橋の相本刎橋は明治時代には既に無くなっており、今は近代的な「愛本橋」というアーチ橋が架かっています。奇橋は存在しないのですが、しかし愛本刎橋は遅くとも明治の時点で三奇橋だったということになるわけで、数多の三奇橋の中でもかなり本命に近い存在です。橋好きには避けては通れない存在なのですよ。分かりますか?分かりますよね?

toyama05現在架かっている「愛本橋」はバスケットハンドル型ニールセンローゼ橋という形式で、山間に架かる河川橋梁のド定番ですね。しかし、見どころがないわけではありません。128.4mというロングスパンに対し幅員8.5mというかなりスマートな橋で、そのうえバスケットハンドル型という上部が狭くなるスタイルのため、シルエットは更に細いものとなります。あおり気味の写真を録ると、ハシゴのような登頂部と迫力あるアーチ脚部がシームレスに繋がってなかなかのインパクトですね。決して平凡な橋ではありません。

toyama06三奇橋時代の愛本刎橋は、近所にある「うなづき友学館」という資料館で1/2の復元模型を更に半分にしたものを見ることができます。かなり丁寧に愛本刎橋の詳細を展示していてくれるので勉強になりました。この情報量は他の奇橋も真似してほしいところです。

toyama07愛本刎橋は木造橋で(というか江戸時代までの日本人はほぼ木造橋しか知らない)、その中でも愛本刎橋は自分の知る限り最長クラスのスパンを誇る橋だったようです。刎橋というと、現在も復元された姿を見ることができる甲斐の猿橋が有名ですが、あちらの橋長30mに対し、愛本刎橋は63mもあったそうです。復元の話もあるそうなので、期待したいところですね。復元するとなると、猿橋と同様の「木造に見せかけた鋼製橋」になるんだろうけどw

黒部峡谷鉄道

toyama08楽しみにしていた黒部峡谷鉄道ですが、今年の黒部は残雪が多く、途中の笹平駅までしか開通していませんでした。これは全体の1/3程度ということで、寂しい結果に終わっています。正直かなり消化不良でした。残念。

toyama09途中2回ほど高い橋を渡ったり、自然を楽しんだり、ナローゲージに興奮したり、楽しかったといえば楽しかったんでけどねえ。機会があれば是非リベンジしたいところ。せめて黒部川第二発電所横のフィーレンディールトラスの目黒橋が見たい……!そこかよ!

路面電車

toyama10富山県は路面電車が元気です。富山市の富山地方鉄道線と富山ライトレール、高岡市~射水市の万葉線の3本があり、その全てに最新のLRT(ライトレール)車両が導入されています。特に富山ライトレールはLRT導入の先駆けとして有名ですね。この流れが全国に波及し、路面電車が増えるといいなあと思います。主に俺の趣味的な意味で。

toyama11LRTは初乗車でしたが、首都圏的な意味ではゆりかもめを思い出しました。ただ、ゆりかもめよりは車内が広く、天井も高いです。窓が広いので開放感があるのもナイス。あと、いずれの路線もそこそこ本数があるのが良いですね。ローカル鉄道線にしろ地方バスにしろ、15分に1本以上の本数がない路線はインフラとして生き残るのは難しいと思います。

新湊大橋・海王丸パーク

射水市のシーサイド、新湊大橋とその周りです。ぶっちゃけ橋目的で来ました。

toyama12新湊大橋は日本海側最大スパンを誇る斜張橋で、富山新港の東西を結んでいます。この橋は高速道路でもなんでもないただの連絡橋で、これまで移動に12分かかっていたところを6分まで短縮する効果があったとか。建設費は500億円弱とのことで、はたしてどれほどの必然性があって建てられたのか正直疑問があります。さらに、それまで住民の移動手段だった渡し船(無料!)が廃止になる予定だったのですが、どういうわけか今でも毎時2往復の運行があり、万葉線との接続も良いとのことでしっかり利用されてたりします。ちょっといい加減すぎる気がしますね。

toyama13とは言え、橋は土木学会田中賞を受賞した立派なもので、橋フリークとしては見ない手はありません。また、渡し船からは橋がよく見えるので、こちらも利用しました。この橋は二層構造となっており、下段部分を歩行者・自転車が通ることが出来ます(ただし自転車は降りて通行)。翼型橋桁が採用されているので、歩行者用の窓は斜め下を向いており、正直眺望はイマイチです。そして何より、橋が遠くて歩く距離が長い……。渡し船・橋の両方を利用しましたが、なるほど、これは船の方が利便性高いですわ。

toyama14橋の周辺は海王丸パークという公園になっており、その名の通り海王丸という名の帆船が係留されています。この公園は大変綺麗に整備されており、新湊大橋もそこに溶けこむ形で建てられているようです。つまり、ランドマークですね。そういうことなら、という気もしなくもないですが、せっかくお金をかけて橋を作るのなら、もうちょっと生活に根付いたものにできればよかったのになと思う次第です。

氷見市

toyama15天気が悪い中、上手く立ちまわって橋を見たりしてきました。が、あえて言及するようなアレでもないですかね……。氷見線はすごく良かったですが、天気が悪いのがとにかく残念。市内を回るなら、駅でレンタサイクルを借りると良いですよ。天気さえ良ければ『ひみ番屋街』にも余裕で行けます。

toyama16氷見市内はとにかくハットリくんだらけ。バスには怪物くんもペイントされていました。藤子不二雄A先生の出身地なんですねえ。全然知りませんでした。

高岡市

こちらは帰りがけに名物のコロッケを探して30分ほど歩きまわったんですが、高岡駅周りだと全然手に入らず。チクショー。どこで売ってんだよ!

toyama17高岡市内は藤子・F・不二雄先生の出身地ということでドラえもんが多くいましたが、氷見ほどがっつりって感じではなかったです。高岡が舞台のゆるゆりを推していけばいいのに。

ご飯

toyama18はじめての富山ブラック。具もスープも大変しょっぱく、単品で食べると胸焼けしそうです。ただし、ご飯があるとラーメンが途端におかずに変貌、ご飯が進む進む。刻みチャーシューとネギとブラックペッパーという攻撃的な味付けで、まるで焼肉定食を食べたようなガッツリ感がありました。体に悪そうだけど、これは食べる価値がありますね。

toyama19氷見きときと寿司を富山市内で食べてきました。ゴールデンウィークということもあり激混みで、食べるまでに1時間半待ちました。いやー、しんどかった。まぐろ3貫盛りが脂の少ない赤身だったのですが、これがとても甘くて美味しかったです。回ってる寿司中心で食べてたので何を食べたのかイマイチ分かっておらず。9皿19貫と味噌汁で3000円弱でした。普通の回転寿司の価格だよね。

toyama20氷見ではご当地グルメの氷見うどんと氷見カレーのセット、1250円。氷見うどんは以前食べたことがあったのですが、現地で食べるそれは非常にあっさりしたスープで、サラサラと軽い触感でした。やや酸味があって上品な味。氷見カレーはお店によって味が違うそうですが、氷見産の煮干しを使うのが条件だそうです。辛めのカレーの中に魚の香りが確かに感じられ、独特な味が楽しめます。いずれも大変美味しかったですが、これは選んだ店が良かったかも。地元の喫茶店って感じの、いい雰囲気のお店でした。

まとめ

楽しかったですが、改めて何をしにいったか思い出してみると、たいてい橋か電車を見るために歩き回っていました。もっと名所とか回るのがいいのかもしれないけど、これが楽しいんだから仕方ない。

toyama21帰りは飛行機でぴゅーと帰ってきましたが、2日間で15キロ以上歩きまわってヘトヘト。こんな旅行ひとりでしかできないね!


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